ラインストーンと一言でいっても、いくつかの種類があることをご存じでしょうか。ここでは、有名なスワロフスキーのラインストーンを中心に、それぞれの特徴をご紹介します。
スワロフスキー社の歴史
スワロフスキー社は1895年にオーストリアのチロル地方で創業したクリスタルガラス製造会社です。もともとガラス職人の息子だったダニエル・スワロフスキー氏が創業しました。スワロフスキー氏が精密にクリスタルガラスをカットする機械を発明し、美しい輝きを持つ製品を作れるようになったのです。
輝きの秘密
ガラスの中でも酸化鉛の含有量比が20%を超えるものがクリスタルガラスと呼ばれます。スワロフスキー社のクリスタルガラスは、この酸化鉛の含有量比が最低でも32%と高く、カットした部分が虹色に見えることがあるのが特徴です。カット方法と素材が、スワロフスキー社のラインストーンの圧倒的な輝きの秘密となっています。
名称と価格
スワロフスキーではラインストーンという名称で販売をしておらず、XILIONROSE(クシリオンローズ)あるいはXIRIUSROSE(クシリウスローズ)という名称になります。とくにXIRIUSROSEはダイヤモンドのような輝きを放ち、ほかの会社では真似することはできません。お値段は平均で1粒あたり3〜4円とされています。
安いガラス製ラインストーンならプレシオサ
ラインストーンを使うならばやっぱりスワロフスキーが確実であるといえますが、価格帯で悩ましいと考えるならば、プレシオサ(PRECIOSA)のラインストーンを活用してみてもよいかもしれません。
プレシオサは280年以上の歴史を持つクリスタルガラス製品の会社です。チェコガラスの先駆者でもあり、ヨーロッパではスワロフスキーと同じくらいメジャーな会社です。プレシオサのラインストーンもスワロフスキーとひけをとらないくらいの輝きを放ちます。価格帯は1粒1.5円からであり、スワロフスキーのラインストーンよりも3〜4割安く手に入れることが可能です。
ラインストーンと同様に重要なのがラインストーンをデコレーションするときに使う接着剤です。ラインストーンを接着するときに使われる接着剤には主に2つの種類があります。
化学反応型接着剤
1つは化学反応型接着剤というタイプのボンドでエポキシ接着剤とも呼ばれています。樹脂が主成分のボンドで、固まると樹脂のように硬く固まってくれるので、ラインストーンが取れにくくなるのが特徴です。さらに、主剤と硬化剤を混ぜない限り固まらないので、管理もしやすいといえます。
この接着剤自体がガラスや金属向けの接着剤なので、ラインストーンのデコレーションにはうってつけといえるでしょう。ただしバッグや靴など曲がりやすい素材に使ってしまうと、簡単にラインストーンが取れてしまいます。
シリコン接着剤
もうひとつはシリコン接着剤です。シリコン接着剤はバッグや靴など曲がりやすくエポキシ接着剤には不向きなものに対して使われる接着剤です。デコレーション用ボンドという名称で販売されています。ただ紫外線に当たり続けると黄色く変色してしまいますし、少しだけ接着剤を塗布した程度ではすぐに取れてしまうのが難点です。
上述したように接着剤を使用したあとの管理は少し大変な面もありますが、バッグや靴にラインストーンでデコレーションする際に向いています。
このようにラインストーンを使ってデコレーションをするときの素材や用途によって、接着剤を使い分けるのがおすすめです。